美容専門のクリニックに向いている看護師とは
■美容関連に限定したクリニックとは
医療機関には、病院と呼ばれるところもあればクリニックと呼ばれるところもあります。
一般的な認識としては検査や診療の設備が充実しており、手術など難しい医療を行ったうえで、入院病棟を備えた医療機関を病院、街中にあるいわゆるかかりつけ医と呼ばれる個人開業医のことをクリニック、あるいは医院と呼ぶといった具合に分けている人が大半でしょう。
厳密な規定に基づくと、入院できるベッドの数によって分けられます。
基準となる数字は20で、20床以上のベッド数を保有しているなら病院に、19床以下のベッド数、もしくは全く入院患者は受け入れない医療機関をクリニック、もしくは診療所となります。
その中でも美容関連に限定しているクリニックは、施す医療の大部分が健康保険診療の対象にならないことがほとんどです。
その理由はきれいになりたいという美容目的に基づいた医療であるためで、病気の治療を目的にした医療行為ではないことが理由です。
健康保険が使えない以上、治療費は全額自己負担となりますが、クリニック側の儲けはその分大きく、看護師の給料が高くなる一因となっています。
■美容専門のクリニックへの転職
一般の病院で臨床経験を多く積み、そろそろ病棟勤務のない病院へ転職したいというとき、看護師として魅力的に思えるのが、美容外科や美容皮膚科、さらには美容クリニックといった、美容に限定した医療を提供する医療機関です。
普通の病院勤務よりも高い給料が貰えるという話で、残業もほとんどなく、休日も年間130日はあるとしたら、働き方が同じなら条件の良いところにという気持ちになるからでしょう。
美容医療に関係した看護師求人は人気があり、転職先に選ぶ人も多いのは確かです。
また、一般の医療機関に比べてクリニックそのものの数が少ないことから、あまりオープンな求人情報を出さないのも特徴で、求人エージェントなどに依頼して、関心のある看護師だけを紹介してもらっているクリニックもあります。
これらの条件を考えると、美容医療を転職先の候補の一番に挙げるなら、エージェントに相談できる環境を整えることから、転職活動は始まると言えるでしょう。
■美容クリニックでも看護師の仕事は基本的には同じ
美容医療を手掛けるクリニックでは、手術の経験がある方や形成外科に配属された経験を持つ看護師は特に歓迎されます。
美容外科でなら、どうしてもオペを行いますので、メスその他の器具の取り扱いに慣れている人は即戦力として役立つからです。
皮膚科に勤務していた看護師なら、美容皮膚科が良いかもしれません。
基礎的な皮膚疾患の知識と、それに伴う治療内容に関する理解があることから、こちらも重宝されるでしょう。
医療レーザー脱毛だけを行う美容クリニックであれば、機械の操作方法などを習得する必要がありますが、こちらも比較的、皮膚科での経験が役立つと考えられます。
脱毛後の皮膚は敏感になっており、適切なケアをしないと悪化することも多いからです。
そこで、医療における皮膚関連の知識が役立ちます。
■美容医療機関だけにある看護師の特徴
美容医療を行うクリニックでは、基本給とは別に業績を評価する業績給、いわゆるインセンティブが加算されるため、高額の給料が貰えるという仕組みがあり、これが看護師に人気です。
看護師に対してノルマを課すところもあれば、看護師にはあくまでも看護の仕事の臨む姿勢を評価してインセンティブとするクリニックもあります。
ノルマを達成する自信があるなら、ノルマたち成型のインセンティブ制度の美容クリニックを選ぶことで、高給取りになれる可能性が高いのが看護師のインセンティブの特徴です。
みんなで頑張ってインセンティブを貰うことができる、個々の看護師にノルマを課さないクリニックなら、みんなが頑張って仕事に取り組む職場になります。
高額の給料は魅力的だけれど、職場の雰囲気をより重視したい看護師なら、美容クリニックへの転職においてはインセンティブ制度に注意して求人を探すことが重要です。