■美容外科にあって一般の病院にはないインセンティブとは

美容外科や美容皮膚科、さらに美容クリニックと呼ばれる美容医療に特化した健康保険診療の対象外の医療を行うクリニックは、一般の医療機関よりも高い給料が貰えるとして人気です。
なぜ高い給料になるかというと、基本給とは別のお金がプラスされるインセンティブ制度を導入しているところがほとんどのためです。
中にはないところもあり、全てで導入しているとは言えませんが、たいていはインセンティブ制度があり、これによって高い給料が貰えるようになっています。
インセンティブとは、業績が良かった場合に支払われる業績給や報奨金になりますので、たくさん貰える人もいれば少ない人もいて、給料の額の開きが大きくなる美容外科の看護師の、一番の特徴と言える制度です。

■インセンティブ制度の内容はクリニックによって異なる

最も多いのは、施術を受ける気になった患者を獲得できたらインセンティブの対象となるケースです。
また、美容皮膚科であれば、高額の化粧品を買ってくれた場合にインセンティブとすることもあります。
毎月ノルマを課しているところであれば、ノルマ達成がやっとという人がいる反面、営業手腕に長けている場合、ノルマ達成がやっとという人には及びもつかないインセンティブが上乗せされ、高額の給料になることもしばしばです。個人クリニックで多く、年収700-800万の看護師もいらっしゃいます。

インセンティブは、業績を上げれば上げるほど高額になることも多いので、どんどん差が開いてくるでしょう。
一方で、ノルマは課さず、仕事ぶりを評価して、院ごとの総額の売上やメニュー売上がインセンティブの判断基準としているところもあります。

特に中規模から大手がこのパターンで、クリニック単位や部署単位でチーム方式をとっております。
前者のインセンティブでは、営業をメインにしがちになり、看護師同士の摩擦も懸念されるため、あえてインセンティブに個人のノルマを課さないことにしています。

 

■個人にノルマを課さないインセンティブのメリットは

ノルマがないことで看護師個人への負担が減るとのは看護師にとって嬉しいことですが、そうなるとインセンティブの基準が分かりにくいのではという懸念もあるでしょう。
基本的には、日々の仕事を頑張ることで、全員にほぼ毎月インセンティブを加算した給料を支払うことになります。
これなら、みんなで頑張って、今月もインセンティブを貰おうという考え方になりますし、院内の看護師同士が敵対意識を持つよりは、チーム医療としての美容医療が実現できるのは明らかです。
そのため、インセンティブ制度そのものはあるけれど、個人へのノルマはないという美容外科への転職を希望する看護師も増えてきています。
もちろん、営業が得意でバリバリこなせるという人なら、より多くのインセンティブを貰える個人クリニック系の美容外科が向いていますので、自分はどちら向きなのかをよく考えてから、求人を探すのが良いでしょう。

 

■看護師に対してインセンティブ制度を導入している理由とは

美容医療に特化しているとはいえ、看護師の仕事が楽かというと、そんなことはありません。
それなのにインセンティブ制度を導入している美容クリニックが多いのは、看護師が患者さんに接する機会は医師よりも多いからです。
医師には聞けないけれど、看護師さんになら聞きやすいという人がいれば、さりげなく勧めてもらいたいという思惑がクリニック側にあることから、それができる看護師には報酬を出しましょうというわけなのです。
ノルマを課されるのは辛いという考えからいったん離れ、相談しにやってきた人の気持ちに寄り添って不安を解消する手助けをすることで、結果的にインセンティブに繋がると考えると、さほど難しくないと思えてくるかもしれません。
看護師の指名がされることが多い美容医療クリニックでは、指名されることでのインセンティブも付きます。
こうなると、いかに訪れた人に寄り添える看護ができるかという、看護師としての根本的な視点に立ち返ることになり、逆にインセンティブ制度を導入していることがメリットに思えてくる可能性もありそうです。

 

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