■美容クリニックで働くという選択肢

看護師資格を取った場合、たいていは学校と関連した入院病棟を持つ大きな病院で数年働くのが一般的です。
看護師としての実習などを学校と連携した病院で受けることができ、卒業後に働く職場の先輩看護師はほとんどが学校の先輩でもあることから、共通の話題が見つけやすいというメリットもあるのが特徴です。
一方で、夜勤と日勤が交代制となることから、体力的には若いうちでないと厳しいという点や、高齢の入院患者に認知症を患う人が多くなったなどで、看護が難しくなる場合も少なくありません。
特に、病院で最期を迎える人も多くなり、生死に関わることへの精神的な負担が大きく、勤務年数が終わるのを待って転職する看護師も多くなっています。

■転職候補はクリニックが大半

病院での勤務が大変だったという看護師ほど、次は一般の診療所を転職先として選ぶことがほとんどです。
ただ、個人開業医は午前と午後で診療時間が分かれており、昼休みの時間が長いことから、1日のうちの拘束時間は長くなったり、保険診療は事務作業が忙しかったりします。
そこで、11時ごろからまったりと仕事ができたり、雑務が少ないのが、自由診療や美容医療に特化したクリニックです。
代表的なのがプチ整形でおなじみの美容外科や、美容に関する医療を行う美容クリニック、さらには皮膚関連の美容医療を行う美容皮膚科などで、こうした医療機関でも看護師を募集する求人を多く出しています。
入院病棟勤務がつらいという人なら、美容医療でも入院設備を持っていないところを選ぶと良いですし、午前と午後で診療時間を分けず、朝から昼休みを挟んで、8時間勤務で終わるところが見つかるでしょう。

■美容外科の看護師として働くメリット

美容外科及び美容皮膚科という美容関連に特化したクリニックで働く看護師が得られるメリットは、先に挙げた負担のうち、病棟勤務によるシフト労働のつらさを回避できるという点と、看取り看護をしなくて良いという点です。
また、クリニックでは土曜日の午後と週のどこかの曜日を午後休みにしているところが大半で、トータルで週に6日間は出勤しなければなりません。
その点、美容クリニックの場合、シフト制で週休2日にしているところも多く、出勤日は週に5日となって休みが多いと感じられるところもメリットです。
さらに、美容医療は全額自己負担の健康保険診療外となることから、収入が多く、その分、お給料に反映されて高い月給になることがしばしばです。
インセンティブやボーナスも年に3回支給されるところもあるなど、求人情報をじっくり見ていくとお給料の面でも大きな差があることが分かります。

■苦手な処置から離れられる

看護師としての資格は取ったけれど、この処置だけはどうも苦手というのは、どの看護師にも一つや二つはあるでしょう。
あるいは処置は上手くできるけれど、入院患者をどうあしらっていいか分からないという人は、美容クリニックへの転職で、この苦手な処置や対応から逃れられる可能性があります。
美容外科における施術はほぼ医師が行いますので、検査のための血液採取などの処置さえできれば、あとはもっぱらサポートに徹することできるのも、美容への転職のメリットと言えるでしょう。
患者さんを介助するといった身体的な負担も少ないことから、そろそろ病棟を駆けずり回る看護の仕事が大変になってきたという看護師の転職先としては、さらにおすすめかもしれません。
患者とのカウンセリングも原則として手術や処置を行う医師が行いますので、患者とのコミュニケーションも限定されます。

美容外科のデメリット

ただ、病気の患者を相手にするわけではないので、どちらかといえば営業的な案内ができるナースが採用される傾向が強いので、いろんなクリニックや美容外科求人で比較検討することが大切です。

クリニックによって方針も違いますので、キャリアコンサルタントにチェックしましょう。

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