美容クリニックで働く看護師さんは年々増加していますが、離職率が高いのも事実です。

こちらでは、美容クリニックで働くメリットとデメリットを実際の看護師さんから聞いてみました。

転職活動のときに、是非ご参考にしてみてください。

 

メリット

■美容クリニックについて

美容医療は原則として健康保険診療の対象となっておらず、
美容を目的にやってくる患者さんがほとんどと言って良いくらいですので、容体の優れない患者さんがあまり来ないということはメリットと言えます。

普通の内科医院などでは風邪や感染の危険性がある患者さんが来るため、自身も感染する危険性があります。

また、がんなどで入院している患者さんを担当する病棟看護師であれば、患者さんが苦しんでいる様子や最期を見届けることもあり、
大きな精神的負担になって看護師を続けられなくなる人もいるほどです。

それを考えると美容外科や美容皮膚科は、処置によって痛みを生ずることはあっても、
かなりの痛みを感じている患者さんや末期症状の患者さんと接することがないという点でのメリットは大きいと言えます。

 

■日勤のみで給与水準が高いのが特徴

入院設備のある美容外科クリニックもありますが、入院は受け付けていないのであれば、基本的に日勤のみとなります。

日勤と夜勤がある勤務ではどうしても体調管理が難しくなりますが、日勤だけなら毎日同じペースで仕事と休日を過ごすサイクルが出来上がります。

土日祝日は患者数が増えることから、多少勤務時間をオーバーすることがありますが、残業代は貰えますし、
駅のそばや繁華街など通勤に便利なところにあることが多いのも魅力です。

さらに給与水準が、一般的な病院勤務の看護師よりも高いことは最大のメリットでしょう。

日勤のみの一般医療機関の外来担当の月給で、30万円を超えているところは20%程度なのに対し、美容関連のクリニックは30%程度にまで増えます。

美容看護師の給与比較について「実はこんなに差があった!」

 

 

■インセンティブ制度を導入しているところも

インセンティブ制度とは報奨金制度とも呼ばれ、
患者さんを獲得してきた契約件数に応じて給料にプラスアルファがもらえるという賃金形態のことを言います。

これを導入しているところで、技術がしっかりしていて評判も良いクリニックを選べば、安心して美容医療を受けたい人を勤務先へと連れてくることができます。

友達が多い人や積極的に声をかけて回れる人なら、看護師としての給料の他にも収入を得ることができるのは、美容医療機関ならではです。

 

デメリット

■逆に気になるデメリット

メリットを拾いあげていくと美容クリニックに勤務することは非常に魅力的に思えて、
今すぐにでも求人を探したくなるでしょうが、逆にデメリットが気になってきます。

美容クリニックで勤務する看護師が感じるデメリットで多いのは、
先に挙げたインセンティブ制度と繋がる、ノルマ制度を課しているところがあるということです。
ノルマがあるとなると、
当然毎月達成しなくてはということが精神的負担になります。
さらに、患者さんの全てが施術に大満足というわけにはいかず、
クレーム対応に追われることもしばしばです。
受付専門担当者がいれば、クレーム対応してくれるでしょうが、
看護師だからこそあえて選んでクレームをつけてくる人もいるでしょう。

 

■スキルとキャリアに関するデメリット

美容医療に特化していることから、美容医療機関に長く勤務していることで医療行為が限定されてしまい、
結果的に身に付けたスキルが低下するというデメリットがあります。

病院では病気に関する知識や必要な対応に常に対処しているため、
スキルも磨かれ、一度マスターしたことはどんどん上達していきますが、美容医療機関に勤務していると特定の処置に限られることから、
できていたはずのことができなくなることや長くしなかったことによって、するのが怖くなるということも起こり得ます。

また、美容医療機関に勤務している年数は、看護師としての臨床経験にカウントされないケースがほとんどです。

さらに、高水準の給料といっても、常に同じ額が支払われるわけではなく、インセンティブに影響を受けたり、クリニック自体の業績によって変わるケースも多く、
給与の額が定まらないことは大きなデメリットになるでしょう。

 

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