新卒看護師が美容医療クリニックに採用される可能性

■美容医療クリニックでは経験者を求めているのが普通

看護師資格を取得した場合、ほとんどの人が病院に勤務し、しかも若いということもあって、病棟で看護の仕事をすることが大半です。
病棟では検査のために血液採取を行ったり、点滴を取り付けたりといった具合に、どれをとっても看護師としての臨床経験には不可欠な要素がたくさんあります。
さらに、病状が急変した患者さんへの対応や食欲がない、眠れないといった訴えにどのように対処するかといったことも、看護の範疇に含まれるため、臨床経験を積んだ看護師でないと、たとえ美容医療に特化しているとはいえ、採用しない美容医療クリニックがほとんどです。
その理由は、美容クリニックでも採血や点滴が必要なことは多くありますし、外科手術を行う美容外科なら、オペ室勤務や形成外科の勤務経験のある看護師は、即戦力として貴重な存在となるからです。
脱毛を行うクリニックや皮膚治療を専門に行う美容クリニックや美容皮膚科でも、医療現場での臨床経験があるとないでは、やはりある方の応募者を選ぶ可能性が高いのは、まず間違いないでしょう。

■新卒看護師が美容クリニックに勤める方法はある

中規模の美容クリニックや個人経営の美容皮膚科などが出す求人募集では、臨床経験のない看護師は不採用になる可能性が高くなります。
一般的に医療看護の臨床経験を経て美容外科へ転職ということでないと、看護師としての力量が十分でないからです。
そうなると、新卒で美容クリニックに勤務する手段は完全に断たれているかというとそうではありません。
選択肢は限られますが、大手美容クリニックには積極的に新卒看護師を採用しているところがあります。
新卒でも採用できるのは、大手だからこそ可能なクリニック独自の新人教育研修システムを確立しているからです。

■大手が確立している新卒看護師採用を可能にする教育とは

大手美容クリニックによって教育内容は異なりますが、大きく分けると3つあります。
まずは新卒看護師が仕事を覚えられるようになるまで、十分な研修期間を取っているところです。
看護師資格を持っている以上、基礎的な知識は身に着けているはずですので、研修期間を十分に取ることによって、美容クリニックにおいて必要な研修を積ませる制度です。
さらに1対1で指導するプリセプター制度を設けることによって、直属の先輩が付いて仕事を教えてくれるといった具合に、教育係として付いてくれます。
新卒の看護師なら年齢も若いことから、素直に先輩看護師から教わることができるでしょう。
OJTと呼ばれる制度を導入しているのも大手美容クリニックの特徴で、OJTもプリセプター制度の一つです。
職場における業務の中で、仕事をしながら教育を行う新人教育の方法で、大手の美容外科クリニックの場合、新卒看護師に対し、これまでの経験がないまっさらの状態でクリニック独自のやり方を習得してもらえるというメリットがあります。
いずれの場合も、大手クリニックがそれぞれ、新卒で働きたいと考えている看護師に魅力を感じてもらえる仕組みになっているのが特徴です。
クリニックによる人材教育システムは、新卒看護師にとっては採用してもらえる求人先が見つかることになりますし、クリニック側はクリニック独自のやり方で仕事をしてくれる看護師に育ってもらえるというメリットがあると言えます。

■美容医療で続けていきたいという熱意があるなら大丈夫

看護師としては、まずは医療における臨床経験を積まないと、美容医療でしか通用しない看護師になってしまうという理由で、新卒で美容クリニックの求人を探して応募することに反対される人は多いでしょう。
けれど、美容外科に、美容皮膚科、さらには美容クリニックのいずれの求人を探すにしても、大手美容クリニックでは、何より美容医療に携わりたいという看護師の熱意を大切にしています。
美容に関することが好きという熱意や、ずっと美容医療の看護師としてやっていくという覚悟があるなら、新卒でいきなり飛び込むのは自分自身の意思次第で、そこでの成長は必ずあるはずです。

 

求人を探す